「まぁ無理もないんだけどな。どうやら今回の事件の被害者、今から10年前に上総野学園高校で起きたいじめ事件の加害者だったらしいんだよ。」
「昔かなり問題になったやつ?」
「あぁ。でも結局学校側は一切認めなかったし加害者数人が街の権力者の身内だったからうやむやにされたって言う噂まであるしな。」
最近昇の勤める高校に入ってきた新任の教師は多数難関大学進学者を輩出する超名門校・上総野学園高校出身であるがかつていじめ問題で大きく注目されたことがあった。
「……それで恨みを買って……殺人事件と暴行事件に繋がった可能性も……?」
「あぁ、その可能性は高そうだな」
いじめ加害者は権力者の身内であるという理由で然るべき罰を受けなかったことを不満に思った被害者遺族が数年の時を経て彼らに報復したのではないかと昇は仮説を立てた。
「でも結局、俺も本質は同じなんだろうな。幹枝さんやママやあの病院を干渉する野次馬と」
あえてそのショッピングモールで買い物をしたのはかつてのいじめ問題を自分の中で風化させたくなかったのではなく単なる野次馬根性で訪れたのだと述懐した。
被害者にとって耐え難い痛みや苦しみを少しでも冷やかすような真似をしていると『いつか天罰が下るぞ』と自戒する夫を静かに宥める妻。
「……まぁ、それはいいわ。結局世の中、因果応報なのよ。自分がやったことはいずれ自分の元に戻ってくるのよ。」
「………だなぁ。そうとしか思えんなぁ。」
二人は至る所に散らばったこの世の〝因果応報″を俯瞰的に見つめつつ買ってきた刺身を肴に冷えたビールを飲んだ。
「昔かなり問題になったやつ?」
「あぁ。でも結局学校側は一切認めなかったし加害者数人が街の権力者の身内だったからうやむやにされたって言う噂まであるしな。」
最近昇の勤める高校に入ってきた新任の教師は多数難関大学進学者を輩出する超名門校・上総野学園高校出身であるがかつていじめ問題で大きく注目されたことがあった。
「……それで恨みを買って……殺人事件と暴行事件に繋がった可能性も……?」
「あぁ、その可能性は高そうだな」
いじめ加害者は権力者の身内であるという理由で然るべき罰を受けなかったことを不満に思った被害者遺族が数年の時を経て彼らに報復したのではないかと昇は仮説を立てた。
「でも結局、俺も本質は同じなんだろうな。幹枝さんやママやあの病院を干渉する野次馬と」
あえてそのショッピングモールで買い物をしたのはかつてのいじめ問題を自分の中で風化させたくなかったのではなく単なる野次馬根性で訪れたのだと述懐した。
被害者にとって耐え難い痛みや苦しみを少しでも冷やかすような真似をしていると『いつか天罰が下るぞ』と自戒する夫を静かに宥める妻。
「……まぁ、それはいいわ。結局世の中、因果応報なのよ。自分がやったことはいずれ自分の元に戻ってくるのよ。」
「………だなぁ。そうとしか思えんなぁ。」
二人は至る所に散らばったこの世の〝因果応報″を俯瞰的に見つめつつ買ってきた刺身を肴に冷えたビールを飲んだ。
