白銀のカルマ

「え?」

いきなり飛び込んできた物騒なニュースに苦虫を嚙み潰したような面持ちで恐怖心や不快感を露わにする昇。

皿の準備をしていてニュースの内容はあまり聞こえてこなかったが夫の心情を十分理解することは出来た。

「……肉叩きで顔を殴るとはなぁ。そんなことする畜生がいるもんだ」

「…最近この事件で持ちきりよねぇ。怖いわ、全く」

「そうそう。それに最近物騒な事件が立て続けに起こってるんだよなぁ…。今日立ち寄ったショッピングモールも少し前に殺人事件が起きてるし」

「え!?」

「まぁあれとは別件だけどさ」

さっき刺身を買ったショッピングモールではつい最近通り魔殺人事件が発生したのだと言う。

「しかも事件現場の前を通ったんだよ」

昇曰く事件から大分経つので警察の出入りはなかったものの所々茶色い血痕らしきものが付着していたと言う。

「野次馬みたいなことするつもりはなかったんだけどさ実は被害者二人とも最近新任で入った子の元同級生らしくてさ。頻繁にその話題が出てたから異様に気になったんだろうけど」

あの事件の被害者は昇の勤める高校に着任した新任教師の元同級生らしい。

そう言った関わりもあり心に反して体が吸い寄せられ気づけばそこで買い物までしていたのだと言う。

「物見遊山でそんなことしたらたたられちゃうかな?俺。」