「お。シフトの時間だ」
壁にかかっている時計を見て、真帆がそう声を上げた。
「あれ、望月たちも変わるのか?」
射的の当番をしていた松岡くんが、話しかけてきてくれた。
「そうだよ。話の流れでいうと、松岡くんも交代?」
「おう!」
「じゃ、行こ行こー!」
真帆が松岡くんと新垣くんを誘い、4人で行動する形になった。
……これ、側からしたらダブルデートと思う人もいるよね……?
「どこ行こっかー」
「どする? お化け屋敷行く?」
お化けの絵が描かれた看板を見つけた真帆が指さす。
お化け屋敷かぁ、文化祭やイベントの中では鉄板だよね。
いきなり真帆は、わたしに近づいてきて、
「いいよいいよ、行きたいって言っても。松岡くんと2人っきりにさせてあげるからぁ」
と耳打ちをする。
「いいってば!」
咄嗟にわたしは、声を大きくしてしまった。
「あ、望月ってホラーとか嫌い?」
松岡くんが、新垣くんと一緒にきょとんとしている。
ええー、真帆のせいで変に思われちゃったじゃん!
いや、お化け屋敷が予想以上に怖かったら嫌だけど、そういう風に勘違いされちゃうなんて!
「あ、そうだ。スイーツ食べてから決めようぜー」
「お前は結局食べることが先かよー」
新垣くんに、呆れ顔でついていく松岡くん。
わたしは、真帆に対してふくれっつらをしながら松岡くん達について行った。



