明るいものをかこうと思いました。
太陽のような、子供のような。
誰もが前向きになれて、いい話だったと思えるような。
太陽が出てきました。
若緑色の草と淡く色とりどりの花が出てきました。
しかし何故か踏まれてしまいました。
深緑色に折れた草ともとの色も分からない花になりました。
あ、これは明るくないぞ。
もっと明るく。もっと明るく。
誰がみても幸せになれるような。
今度は肌を撫でる程度のそよぐ風と雲一つない青い空があります。
しかしまたその風はゴミを撒き散らし散らばった死体をあらわにさせます。
まるでカーテンを締め切った部屋の中のようでした。
まただ、また明るくない。暗い。
なんで明るく。もっと明るく。
そうだ太陽の光を浴びよう。
これは気持ちがいい。
少し強いが暖かい日差し、
少し強いが涼しい風、
人。が見ている。
やめてくれ。笑わないでくれ。
見ないでくれ。見てない?いや見ている。
こちらを笑っている。
今度はなんだ。罵倒し始めた。
悪口だ。自分の悪口を言っている。
確実に人だ。
太陽も風いるのに。人も。
人だ。人がいるぞ。
逃げろ。
また暗くなりそう。気分が悪くなりそう。
死にそう。

誰かの声が聞こえる。
これもまた悪口だ。やめて。誰。誰ですか。
そうだ顔を洗って気分を明るくしよう。
そしてもっともっと明るくて迷惑をかけない文をかこう。
誰?目の前にいる気持ちの悪い人は誰ですか。
吐き気がする。気持ちの悪い。人を模した形の。
醜い。こちらを見ないでくれ。
やめてくれ。
鏡に問う。もう自分でも何かなんだか。
自分には明るくて迷惑をかけない文をかけません。
いつものやつは自分にとって明るくて勇気をもらうものです。
死を身近に感じると安心します。
なので何度も頭の中で僕を殺します。
文字の上で僕を殺します。
何度も何度も、何度も何度も、
それでやっと保つことの出来る程度の性能です。
おかしいですね。数年前までは最新型だったハズなんですが。
おかしいですね。数年前までは出来ていたハズなんですが。
蚊を殺しても何も思わなかったハズなんですが。
動物の死体をみても悲しい気持ちにしかならなかったハズなんですが。