そうして連れて行かれたリビングで

ソファーに座った、お母さんと二人の男の子に逢わされた。

「挨拶しろ。」

男に促されるも、声を発することの出来ない俺は………

『出来ません。』と心に込めて目で訴えた。

するとお母さんが立ち上がり………………

バチン!!

頬が熱く焼けたように、ジンジンした。

「お母さん!
…………大丈夫??」

直ぐに飛んで来たのは、横に座っていた

小さい方の男の子だった。

大丈夫と聞かれたが

何がどうなったのか分からない俺は………

ただただびっくりして、泣くことさえしなかった。

一つ分かったことは………

お母さんは、大好きだった母ではなく

俺のことが嫌いだということだった。