さっきまで、想像すらしてなかった事なのに。

今は、信じれないと思うほど………

俺以外あり得ない。

嬉しいと思う自分が………恥ずかしい。

何を受かれてるんだと思うけど…………

兄貴でも洋介でもなく、俺なんだ。

思わず緩む頬を引き締め直していたら。

「喜んでる途中、悪いけど………
俺や圭哉に勝ったと浮かれてるなら、怒るよ!
寧々は別に
『家族の中で誰が一番好きか』って言った訳じゃないでしょう。
男として、彰人が良いって言ってるんだからね。
俺達も彰人だから、大切な寧々を任せても良いかって思ってるんだからね。」

洋介の言葉に、ハッとした。

そうだ。

洋介達に勝ったと言ってる場合じゃなかった。

「寧々の気持ちは………
本気…………だよな??」

恐る恐る質問すると 

「まだそんなことを、言っているのか?」

そう言うと、何処かに電話をかけ始めた。

数分で部屋のベルが鳴り

洋介が彩ちゃんを連れて入ってきた。

「こんばんは。
寧々ちゃんは、私達の取った部屋で寝てるよ。
早く行ってあげて。」

明るい声だが………やっぱり怒ってる。

「迷惑かけてごめん。」

渋々腰をあげて、教えてもらった部屋に行く。