まぁ、俺に結婚して良いというくらいだからなぁ…………。

腹を痛めて産んでないと、こんなにいい加減なのか?!

イライラが収まらず、声に出していたのか。

「お母さんの悪口を言わないで!
いくら彰人君でも、それは怒るよ!
お母さんは、寧々を大切にしてくれてる………。」と

「……………………ごめん。」

怒りに任せて、一番言ってはいけないことを言ってしまった。

そうだよな。

産んでない子供を引き取って育てるのは………

綺麗事ではない。

覚悟がないと出来ないことだ。

おばさんは、寧々を洋介と変わらない愛情で育ててる。

「………………だったら何故だ??
大切な娘を、泊まりに行かせるって………。」

俺の疑問に

「だって、相手のことも信用してるからね。
『大切な娘を預けても大丈夫な人だから………
寧々が好きにしなさい』って言ってくれたの。」

そっかぁ。

洋介やおばさんが認める程、良い奴なんだな。

だったら俺がとやかく言う筋合いはないな。

俺の出した結論に、やっぱりクスクス笑って

「彰人君って、ホントに鈍いよね!」と言った。

「今度は、俺にも紹介してくれよな。」

「彰人君だけには、絶対紹介出来ないよ!!」

小悪魔のような顔で、残酷なことを言っていた。