「この様子だと…今出たら
光輝はすぐにつかまっちゃうよ?
それにあんたとあたしの
仕事場一緒なんだから何も
心配することないじゃん」
みんながいる場所に戻って話す香奈さん。
「昔はよく泊まってたじゃん?
今さら遠慮することないって」
おじさんもおばあさんも
香奈さんも微笑んでる。
「じゃあ…俺も一緒にお世話になります」
俺は深々と頭を下げた。
「いいんだよ光輝。
遠慮なんてするんじゃない。ヨネさん!」
「はいはいはい。
お呼びですかだんなさま」
おじさんが呼んですぐに
かけつけたヨネさん。
「2階のつきあたりの部屋
が開いていたよね?用意してくれ。
しばらくの間光輝と雪ちゃんを
ここで預かることになった」
「まぁまぁ。そうですか。
ただいま用意いたします」
おじさんに一礼して部屋を出ようとした時
香奈さんがヨネさんに話しかけた。
「あっ。ヨネさん!車の用意もお願い」
「は?お出かけですか、お嬢さま」
「雪ちゃんを病院に連れて行くわ」
病院?



