数ヶ月一緒に住んでいた男なら
着信音ぐらいわかるじゃろうし、
今見つかったら私1人じゃ
どうしようもない。
証拠もないから警察を呼ぶわけにも
いかないしとりあえずその男が
愛莉ちゃんを見つけるかどうか
あとを追っていた。
だが…その男はいつになっても
愛莉ちゃんを見つけられず帰っていった。
私は愛莉ちゃんに電話をしたが
愛莉ちゃんはでてくれなかった。
私は携帯を持っていないから
愛莉ちゃんから連絡が来ても分からない。
だから、とりあえず施設に戻ったんだ。
すると次の日。
愛莉ちゃんから電話がかかってきた。
今は優しい人の家に置いてもらってるから
心配しないで。ってな」
それって…俺か?
まさかあの日にそんなことが
あったなんて…。
「愛莉ちゃんは施設にもどれば
あの男が施設にくると思ったんだろう。
実際、その日にあの男から電話が
かかってきたし、愛莉ちゃんの
居場所も聞いてきた…」
「…」
俺は雪にふりかかる事件に
圧倒されて言葉がでなかった。
確かに…。
見つけたときすごくおびえていた。
あんなことがあったから?



