車に乗る寸前だった高嶋は雪の声に
気付きこっちを向いた。
「お前ら…」
高嶋は車に乗るのを止め、
こっちに向かってきた。
「今さら負け犬に何の用だよ」
「…ありがとう」
だるそうにパーカーのポッケに手を
つっこむ高嶋に雪は小さくそう言った。
「あたしのこと好きになってくれて
ありがとう」
雪の言葉に驚く高嶋。
「俺も…サンキュー、高嶋」
「は?何が」
「う~ん、いろいろ…と?」
聞き返された俺は首をひねりそう答えた。
「まぁ…少しはいい思いしたし…
満足したよ」
意味深な笑みを俺に向けてくる高嶋。
「いい思い?…って」
まさか…。
「お前…雪に手ぇ出してねぇだろうな?」
俺が聞くとにやっと笑った高嶋。



