「たいした怪我じゃないんだが、
どうやら気を失ったみたいだね。
どっちかというともう1人の方が
重症だったみたいだが…」



「もう1人?」



「あぁ、君と一緒に運ばれてきた人だよ。
あの俳優の宮聡」



…そうだ。



俺、トラックにひかれそうだった
宮さんを助けようと思って飛び込んで…。



「その人どこにいるか分かりますか!?」



「え?あぁ…ナースセンターで聞けば…」



「分かりましたっ。
どうもありがとうございます」



「あっ、ちょっと君…」



俺は先生にお辞儀をして診察室を
飛び出した。



ナースセンターで宮さんの居場所を
聞いた俺は急いでそこに向かう。



宮さんの部屋を見つけた時、
その部屋の前には見覚えのある人達の姿。



雪、香奈さん、滝さん、瞳
…そして高嶋とSevenのスタッフ数人。



高嶋の腕の中にいた雪は俺を見つけた
瞬間、みんなの元に駆けよる俺の胸に
飛び込んできた。



「光輝…あたしっ…」



泣いてるのか体が震えてる雪。



「宮さんどうなったんですか?」