「このままじゃ本当に雪ちゃん
宮さんに取られちゃうわよ!?
高嶋って子に取られちゃうわよ!?」
「…俺だってきついんすよ…」
「は?」
俺の胸倉を掴んでいた香奈さんは
眉間にしわをよせた。
彼女だった雪。
彼氏だった俺。
その関係は今ではただの仕事仲間。
カメラマンとモデルという関係だけ。
「仕事だけど…雪はポーズをとって
笑顔を向けてるんです。
なのに…俺はそれを受け止められない」
笑顔を向ける雪に笑顔を返せない。
雪の笑顔を無駄にしてるんだ。
こんなのカメラマン失格。
大好きなカメラで…大好きな雪を撮る。
そんな幸せが今は出来ない。
つらくて…苦しくて…耐えられないんだ。
「ただいま…」
≪お帰り光輝!!≫



