雪に触れられた時。 抱きしめたかった。 雪って…呼びたかった。 宮さんなんて呼びたくない。 あいつは雪だ。 愛莉じゃない。 桜愛莉でも、宮愛莉でもない…。 山村雪だ。 俺の…彼女なんだよ。 スタジオの外でしゃがみこみ うつむいた。 俺…どうすればいいんだよ。 「光輝」 上から降ってきた声。 顔をあげると心配そうな香奈さん。 「大丈夫?」 俺の横に座りながらそう言う。 「…え?」 「雪ちゃんにあんな態度とって。 きついだろうね…」 空を見上げそうつぶやいた。