Seven...KOKI



「はっ!?」



俺は思わず立ち上がった。



「お前の力で雪と結婚させてくれ。
雪を俺のものにさせてくれと頼んできた」



「要求…受けたんですか…?」



「バカな…婚約なんて無茶な話だ。
いくら私でもそんなこと出来ないし、
こっちの都合で婚約などさせられない。
私には彼女の将来に干渉する権利など
無いからな」



「それで?…とりあえずデビュー
させたんですか?雪に近づかせるために」



「最初はそのつもりだった…
あの表紙撮影を見学するまでは…」



表紙撮影…あの時の?



「光輝くん…君は雪ちゃんの過去を
どこまで知っている?」



「は?」



「施設で育ったこと。
初恋の男の子のこと。
松田不動産会社の事件。
…一体どこまで知っている」



「全て知ってます」



「知っていて彼女を引き取ったのか?」



「そうです。でもなんでそんなこと…」



「調べさせてもらったよ。
刑事に知り合いがいるものでね」



「それが…何か関係あるんですか?
雪を誘拐したことと」



「誘拐?…誘拐したのは君だろ」