Seven...KOKI



「交通事故!?」



「たった1人の家族だ。
どんなに悲しいか…不安でしょうがないか
君だって分かるだろ」



「そりゃ…分かりますけど。
でもそれとデビューと何の関係が…。
第一高嶋と宮さんには何の接点も…」



「それが…あるんだよ」



「え?」



「その交通事故…半分は私のせいなんだ」



「どういうことですか」



「事故があった日…あの日は大雨でね。
夜中ってこともあり景色が悪かった。
私はマネージャーの車で移動して…」



「ちょっと待ってください。
4月って…宮さんまだハリウッドに
いるはずなんじゃ?」



「急用が出来て帰国をしていた。
…次の日の最初の便で帰らなければ
いけなかったから私もマネージャーも
ひどくあせっていたんだ。
そのせいかある交差点についた時、
マネージャーがある車に気付かず
その車と衝突しそうになったんだ」



「それが…高嶋の父親の?」



「いや違う。お互いの車は思わず
ハンドルを切りギリギリ衝突しなかった。
私の車は近くのフェンスに少しぶつかり、
相手の車は反対方向に曲がっただけ。
けど…その車が曲がった方向に
彼の父親の車が走ってきたんだ」



「巻き込まれたってことですか?」



「あぁ…突然目の前に現れた車に
驚き彼はハンドルをきったが、
運悪く雨でスピンしてしまい近くに
止まっていたトラックに衝突。
トラックには誰も乗っていなかったが
トラックも彼の車も接触したことにより
ひどい状態になってね」