Seven...KOKI



「冗談よしてください」



そう言いながら家の中を探し回った。



でも雪はどこにもいない。



「まぁ、ここに座って。
君と話したいことあるんだ」



…話したいこと?



俺は宮さんに言われたとおり座った。



「まず最初に…高嶋徹のことだよ」



高嶋?



「高嶋徹がなぜ芸能界デビューしたか
知りたくないか?」



「いいから話してください」



「…彼は雪ちゃんと同じ高校らしいね。
そして入学式の時…いや…受験の日から
彼女に惚れていた。
最初は彼女の外見に惹かれた。
けど、それ以上に性格も良かった。
高嶋徹は純粋に一目ぼれをした。
けど、彼女には好きな人がいた。
そして、その人とはすでに同棲。
けして手の届かない人。
月日を重ねるごとに2人の絆は深まり…
彼は半分諦めかけていた」



「それで?」



「彼の家庭の事情を知っているね?
母親を幼い頃に亡くし、
父親は単身赴任で家にはいない。
だが今年の4月に単身赴任だった父が
帰ってくることになり彼はとても喜んだ。
今か今かと待っていた彼に1本の電話。
警察からだった」



警察…?



「父親が交通事故で亡くなったという
知らせだった」