いつもだったら出迎えてくれるのに…。
いないのか?買い物か…?
「雪?」
トイレや脱衣所をのぞきながら
リビングへ向かった。
…え…?
リビングに入った俺は固まった。
なんで…。
「おかえり、光輝くん」
…なんで?
「遅かったじゃないか。
待ちくたびれたよ」
ソファーに座ってテレビを見ていた人。
俺に気がついてテレビを消し、
立ち上がり俺を見つめるのは…宮聡。
「あの…なんでいるんですか?」
「雪ちゃんに鍵を貸してもらってね」
そういいながら雪の鍵をひらひらと
見せてきた。
「…雪は?」
「私の家だよ」
「どういうことですか…」
「雪ちゃんは私の家にいる」



