「もう1度言う」 俺の手を掴んだ雪の顔に近づいた。 「これ以上我慢はできない」 「でも…」 「する気もない」 パーカーから手を離しドアを開けて 車から降りた俺は振り返り雪を見つめる。 「今夜」 「え?」 「今夜覚悟しといて」 「ちょっ…光輝!?」 バタンッ 雪の言葉をさえぎりドアを閉め、 そのままスタジオへ向かう。 強引だったかな…でも…もう無理だ。 限界なんだよ…。 雪を俺のものにしたい。 …とは言ったものの…。 勢いで言っちゃったけど… 時間が経ったら勇気無くなってきた。