俺を見ずにうつむいたままの雪。
俺は黙ったままそこに立ち止まる。
それを確認した雪はお墓に近づいて
しゃがみこんだ。
そして本を見つめながら、
「これはね…丈の日記なの」
日記?
「施設に来た日から毎日…
ほんのひと言の時とかもあるけど
ちゃんと毎日書いてあるの」
「…そうなんだ」
「…うん」
雪は本から視線をはずしお墓を見つめた。
「丈…?聞こえる?
久しぶり…2年ぶりだね。
淋しかったでしょ?
良かったね…こんな立派なお墓
作ってもらえて…」
雪…。
「ね?…言ったでしょう?
丈の両親はは丈のこと本当に
愛してるって…。
子供を愛さない親なんかいないよ?」
「…」
「愛されてるんだよ?
そっちに行ってようやく分かった?
ねぇ…丈。あたし今幸せなんだ。
あたしの活躍ぶり見てる?
あたしがモデルとか笑っちゃうよね。
でも、今楽しいよ?



