そう言って俺の方を見た。
「え…」
「あなた愛莉ちゃんの彼氏さんでしょ?」
「はい…でもなんで…」
「どことなく丈に似てるし…
丈と同じものを感じる。
それに、愛莉ちゃんの元カレのお墓参りで
誰よりも長く、真剣に手を合わせてた。
きっと、いい人よ」
「おばさん…」
「きっと丈も認めてると思うし。
でも、丈のことは忘れてほしくないから
これを…」
雪はゆっくりその本を受け取った。
「ありがとう、愛莉ちゃん」
「…はい」
雪はその本を抱きしめた。
丈のお母さんとお父さんはそれを見ると
俺に礼をして歩いていった。
その場にしゃがみこんで泣き出す雪。
…泣き虫。
「…雪、俺喫茶店にいるから」
そう言って歩こうとしたら俺の手を
掴んだ雪。
「…雪?」
「…ここにいて」



