「ははっ…ばかだね、光輝」
笑いながらクッションを俺に
ぶつけてくる雪。
でも…心の中はきっと丈のことで
いっぱいなんだよな…。
日曜日。
俺と雪は施設に行って、そこから施設の
人も一緒にバスに乗って丈のお墓まで
向った。
バスの中で雪は一言もしゃべらなかった。
雪の気持ちは分かってたから
俺も何も言わなかったけど…。
ちょっと…せつないな。
バスを走らせて2時間たったとき
バスが止まった。
バスを降りるとそこは目の前に
海が広がる小さな丘だった。
小さいけれど墓地がある丘。
「あっ、どうも福井さん」
園長先生がそう言った。
園長先生が頭を下げる方には
丈のお父さんとお母さんだろう。
園長先生と同じように頭を下げて
こっちに向ってくる。
「どうも…あっ、こちらです。どうぞ」



