俺は寝室を出ながらそう言った。
「この子と恋バナしようと思って」
「ふざけるな。
雪のこと脅しにきたんだろ」
「…なんでそれ。滝さんから聞いたの?」
「全部聞いたよ。
留学先でのことも。山中って人のことも」
そう言うと瞳は目を
まんまるにして黙った。
滝さんの言ってたことは本当だったんだ。
俺は冷蔵庫からお茶の入った
ペットボトルを出してコップに注いだ。
「…何も聞かないの?」
俺がお茶を飲んだと同時に聞いてきた瞳。
「…何を?」
「なんでこうちゃんのとこに来たのか」
「あぁ…なんで?」
俺はそう言ってお茶を全部飲みほした。
コップを流しに置いて黙ったままの瞳に
もう一度聞いた。
「なんで?」
それでも瞳は黙ったまま、
俺をただ見つめるだけ。
「…言う気がないなら話きりだすな。
帰れよ」



