Seven...KOKI



かばんから出てきたのは弁当だった。



包みを開けるとメモがあって、



【こうきへ。

仕事頑張って。
弁当作ってみたから食べて。

      ゆき】



雪…。



「光輝…早く行きなよ」



「え…」



「これ見ても何も思わないの?
心揺れない?」



雪…。



「…香奈さん。すいません!」



俺は弁当をかばんに入れて
楽屋を飛び出し、バイクを走らせて
家に帰った。



「雪!!!」



真っ暗な部屋に明かりをつけたけど
雪はいない。



部屋にも…いない。



まだ帰ってきてないのか?



あたりは薄暗い。



どこにいるんだよ!



俺はバイクを走らせてあちこち探した。