「本当に明日、デートしてきていい?」
「何言ってんだよ。
俺が反対する理由…ないじゃん。
ほら、できたぞ。気をつけて…」
「あたしが光輝のこと好きでも?」
驚いて雪を見た。
真剣な瞳。
「雪?」
「あたしが…光輝のこと好きでも
止める気にはならない?」
「…」
「…ごめん。やっぱいいや。
今のは忘れて?よし!」
そう言って立ち上がった雪。
「ご飯今作るからね」
何だよ…。
あんなに真剣な瞳で。
涙目だったのに…。
俺はそう思うと無意識のうちに
キッチンに向かう雪を壁に追い込んでた。
「え…」
どうすればいいのか分からないんだろう。
「光輝…?」
困り果てた瞳で俺を見あげてる。
俺も…どうすればいいのか分からない。
何でこんなことしてるんだ?



