ん?…あぁ。
「香奈さん…おはようございます」
「うわっ!テンション低っっ!!
ちょっと近寄んないでよ~?
あたしにまでうつったら
どうしてくれんの」
自分から声かけてきたくせに…。
俺を追い越して先に楽屋に入った。
「光輝~?何かあったの?」
携帯をいじりながら
鏡越しに俺に問いかける。
「あっ…いや」
「そういえば…明日雪ちゃんの
誕生日でしょ?何か用意した?」
「用意はしましたけど…
仕事入っちゃって」
「仕事…あっそっか、あたしもだった。
そっかそっか…じゃあ雪ちゃん
1人でさびしいね…」
「いや…そうでもないみたいですよ?」
「ん?」
「雪、デートらしいですから…」
「デート?」
「はい。彼氏できたっぽいです」
「…なるほど。
それで光輝はテンション低いのか~」



