Seven...KOKI



そう思ってあたりを見渡した時
路地から自動販売機が見えた。



俺は走っていってココアを買い
女の子のとこに戻って
目の前に差し出した。



「ほらっ」



その子は俺を疑問そうに見上げた。



「ん?ほらっ。やるよ」



おそるおそる缶を受け取って
手を温めてる。



かすかに口元が緩んだ。



俺はその子の目の前にしゃがみこんで、



「あったけぇだろ…」



その子はゆっくり俺を見つめた。



「ここは寒いな…。
あったかいとこ行きたくないか?」



「…」



「…知らないやつについてくのは嫌か?」



「…」



「…でも、このままここにいたら
悪い奴にからまれる。確実にな」



「…」



「どうせそうなるんならここは
俺を信じて俺ん家こいよ。な?」



「…」