「よしっ。じゃあ行くぞ」
俺達は劇場の受付を通った。
4月になり、雪の入学式。
「で…。なんでいるんですか香奈さん」
「だってあたし雪ちゃんの
伯母みたいなもんじゃん?」
伯母ってあんた…。
「えっ?でもそれって、
俺が雪の父親で香奈さんが…えっ!?」
「あぁ~!いいよ。ない頭で
そんな難しいこと考えたら
カメラの知識全部とぶから」
「なんですかそれ。
ってか香奈さん自分がどういう人か
自覚してます?」
「何?」
「つまり、芸能人がこんな高校にきたら…
しかもトップアイドルが
そんな派手な格好できたら…」
「派手?そうかな~?」
「派手ですよ!
変装のつもりかもしれませんですけど
そんなサングラスかけてても…」
ばれるだろ…。
そうじゃなくても、香奈さんは
財閥の娘だからガードがつく。



