試しにクラスメイトに
手を振ってみたが、
やはり反応なし。

何しよう、と考えながら
教室を出て屋上へ向かった。

「…わぁ、懐かしいー」

風が心地よかった。

前はよくここで
授業さぼってたりしたな笑

呑気なこと考えていると、
ふと後ろから視線感じた。

振り返ると1人の女の子がいた。

「…え、汐夏(せな)ちゃん…?」

小さい声ではあったが
私にはハッキリと聞こえた。

彼女は、私の名前を呼んだ

私のことが見えているの…?

その瞬間、私の頭の中に
1人の少女の顔が思い浮かんだ。