生きたがりの私たちへ


「…あ、見ちゃった?」

振り返ると困った顔をした
紫萌が立っていた

「ごめん…!」

「いいよ、見えるとこに
置いた私の責任だし…」

紫萌はテーブルに
紅茶のティーカップを置いた

「私ね…中学の時からいじめられてたんだ」

突然の告白に私は
え、と声を漏らした

「今よりも酷かった
辛くて悲しくて死にたかった」

私はさっきの自由帳を見た

「絵…描くの好きなの?」

「んー、まぁね…笑」

紫萌は照れくさそうに笑った

きっと、地獄のような
毎日だったんだろうな。

「…頑張ったね」

紫萌はパッと私を見た