ここにも慣れてきた頃、
ある夫婦がやってきた。
_____そうだ。
私の両親になる人だ。
あれは・・・暑い夏の日だった。
義母「瀬菜ちゃん、今日から私がお母さんよ」
そう言った〝お義母さん〟は、
社交的で明るい雰囲気をしていた。
〝お母さん〟は、
静かで儚い雰囲気だったから
なんだか、新鮮だった。
義父「瀬菜ちゃん、」
「(ビクッ)」
私はあれ以来、
一種の男性恐怖症になっていた。
〝ある人〟を除いて・・・。
義父「大丈夫、理解しているよ。
ゆっくり慣れていけばいい」
私と目線を合わせてそう言う
〝お義父さん〟は、
嗚呼、この人は悪い人じゃない、と
何故だか思うことが出来た。

