「イケメン坂田(さかた)くんが純情男子だったことはみんなには黙っておいてあげるね」 「うわーうわーわー!! 声に出さなくていいから!!」 放課後の廊下に響き渡る17歳男子のむなしい叫び声。 てか、今なんて言った……? 「俺のこと、イケメン……って言った? 俺そんな風に女子から思われてんの……?」 「え……? うん。もしかして知らなかったの? 結構人気だよ坂田くんって」 「へ、へぇ……」 おら見ろよ友人。俺、人気らしいぞ。