「ま、別にいいけど。で? お前はなんでここにいんだよ」

「ちょっとね。先生とデート」

「犯罪か?」

「だったら面白いのにねぇ。竹本先生あたり牢屋に突っ込んでやろうかな」


あの先生嫌いなんだよね、と洒落にならない冗談を吐く。

満面の笑みを浮かべて、階段の1段目、人がちょうど2人しか座れない場所に川橋は座り込んだ。


「おいでよ。狭いとこって落ち着くよ」


隣をペシペシと叩き、俺に座れと催促する。

こいつ、ほんとに学級委員長だったのか…?

ちょっと信じられないんだけど。