「女だからって甘く見ないで!!」

私は、次で決めようと体勢を整えて向かおうとした。
しかし、その時だった。
手裏剣って言うものが私に向かって投げ込まれた。

なっ!?
私は、慌てて避けると投げた奴を見た。
投げた相手は、影近だった。アイツ……。

「お前ら待て。今回は、これで手を引くぞ!」

影近が今回は、手を引くと言ってきた。
はぁっ?これだけ歯向かってきて手を引くですって!?
この男は、一体何を考えているのだろうか。

「はぁっ?影近。どういうことだ!?」

「リーダー!?今がチャンスですよ!」

どうやら影近って男が、リーダーらしい。
なるほど……道理で他の奴より強いと思えた訳だ。
だとしたら、なおさら油断出来ないわね。
私は、ギロッと影近を睨み付けた。
しかし影近は、私を見るなりクスッと笑ってきた。

「これ以上騒ぎにはなると動きづらくなる。
忘れたか?俺らのもう1つの任務を……。
ようやく見つけたぞ。その女こそが我々が捜していた
服部紅葉の娘。言わば我々伊賀の姫君だ!」

他の忍び達は、それを聞いてピクッと反応する。
影近の発言に忍びだけではなく周りも動揺して
騒ぎだした。慎は、納得するようにニヤリと笑った。

「やはりか。この身軽さ。
もしかしてと思っていたが……影近の予想通りか」

「どういうことですか!?それは……」

ジョンは、驚いたように聞き返した。
陛下は、黙ったままだった。
ま、まずい……早く止めないと全て話される。

「か、勝手なこと言わないで!!
そんなデタラメなことを……」