夫の唯月が余命三ヶ月の申告を受けたのは、総合病院での話だ。
 私は医者の話を彼から聞いた。彼に自宅にいて欲しいと頼まれたからだ。
 病名は何故か教えてはくれない。聞く度に泣きそうな声をするからそのうち聞かなくなった。
 会社には変わらず行く予定のようで、上司にだけその事を言うそうだ。何か起きるかもしれないと心配だし不安でもある。だけど、残り少ないのだから好きにさせてあげたい。
 そう思い、彼の会社勤めを了承した。