その日は、塾にも来なかった




次の日、梨音は、念の為に学校を休んだ。




その次の日、学校に来た梨音は、万全とは言えないけど、そこそこに体調が戻ってるって感じの顔をしていた。




でも、緊張しているのはすごく伝わってきた。




それが原因なのか、過去問を解いていても、些細な計算ミスを連発するようになっていた。






ミスをする度に不安そうになって、泣きそうな顔になる。






先生方も、かなり心配していた。






そんな中迎えた、本命高校の受験日前日。






帰ろうとしていた梨音に、俺は言った。






「お前なら、大丈夫だ。絶対一緒の高校行って、また競おうぜ。」






梨音は、こくんと頷いた。





そして、久しぶりに笑った。