転校初日は、3年生の1学期始業式だった。




俺は、1組に入ることになった。




担任の、そこそこに歳のいっているおじさん先生が迎えに来た。




どんなクラスなのか、どんな人がいるのか、その先生は話していたけれど、俺は全然聞いていなかった。




それほどに、緊張していたから。





この中学は地区の中でも大きい方で、1学年6クラスある。





つまり、同じクラスになれる確率は6分の1。





運がいい方じゃないから、同じクラスになれるとは思ってなかったけど、それでも、どこかで期待している自分がいた。






「転校生を紹介します。入って。」





担任に言われて、教室に入る。