それからかなりの時間話をして、気がついたら外が真っ暗になっていた。





2人で慌てて会計をして、店を出る。





家に帰る道を俺が歩き始めた時、服の袖をくいっと引かれた。






梨音が、何か言いたそうにしていた。





いつもハキハキしている梨音にしては珍しいことだ。





「どうした?」




俺が聞くと、梨音は、暗闇でも分かるくらい顔を真っ赤にして、こう言った。






「あのね、ずっと言えなかったことがあるの。」







「私、陸斗くんと同じ高校行けなかったのがすごく悔しくてね。それと同じくらい、いつも一緒にいた陸斗くんが隣にいないことが、すごく寂しかったの。」






俯きながら、梨音が言う。





「ホントはもっと早く伝えたかったんだけど、今みたいに話せなくなったら嫌だから、言えなくて。だけど陸斗くんモテるから、知らないうちに取られちゃうんじゃないかって思ったら、いても立ってもいられなくなっちゃったの。






あのね、陸斗くん。私ね…………………」




















陸斗くんが、好きです。