「俺、この小説家が大好きなんです!」
そう言いニコニコ笑う男子生徒は、メガネをかけていて真面目な優男だ。同じ小説家が好きと聞いて、私は嬉しくなって口を開く。
「……私も、この小説家の作品が好きです」
「本当ですか!?」
大げさなほど喜ぶ男子生徒を見て、私もつられて笑ってしまう。
「でも、この小説家のこと友達は誰も知らないんですよね〜」
「私の友達も同じです。歴史小説だからだと思うんですが……」
話していくうちに、お互い同じ一年生だと知って敬語がなくなった。男子生徒の名前は小川五十鈴(おがわいすず)と言う。私とは違うクラスだ。
「岩崎さんはよく図書室にいるの?」
「ええ」
「じゃあ、また話そうよ。おすすめの本とか知りたい」
「私にも教えてくれる?」
「うん!もちろん!」
五十鈴くんとよく図書室で話すようになり、お互いにおすすめの本を紹介して、その本の感想を言い合ったりする日々が続いた。
彼の紹介してくれる本はどれもおもしろくて、辛い家でのことを忘れられた。
そう言いニコニコ笑う男子生徒は、メガネをかけていて真面目な優男だ。同じ小説家が好きと聞いて、私は嬉しくなって口を開く。
「……私も、この小説家の作品が好きです」
「本当ですか!?」
大げさなほど喜ぶ男子生徒を見て、私もつられて笑ってしまう。
「でも、この小説家のこと友達は誰も知らないんですよね〜」
「私の友達も同じです。歴史小説だからだと思うんですが……」
話していくうちに、お互い同じ一年生だと知って敬語がなくなった。男子生徒の名前は小川五十鈴(おがわいすず)と言う。私とは違うクラスだ。
「岩崎さんはよく図書室にいるの?」
「ええ」
「じゃあ、また話そうよ。おすすめの本とか知りたい」
「私にも教えてくれる?」
「うん!もちろん!」
五十鈴くんとよく図書室で話すようになり、お互いにおすすめの本を紹介して、その本の感想を言い合ったりする日々が続いた。
彼の紹介してくれる本はどれもおもしろくて、辛い家でのことを忘れられた。


