俺様御曹司はウブな花嫁を逃がさない


午後の陽射しが照らす白く明るいエトワールの店内で、陽がデザインし仮縫いしたウェディングドレスを、もうじき花嫁となる女性が試着する。


「凄い……私が気にしてる体のポイントが嘘みたいにカバーされてる」


着用する新婦が思わず声に漏らすほど、纏うドレスのフォルムは美しく花嫁の魅力を引き立たせていた。

新婦は元々レンタルする予定で来店したのだが、体の悩みとドレスの相性をスタッフと相談していくうちにフルオーダーすることになったクライアントだ。

背は高くなく、ヒップが大きいのが悩み。

相談を受け、陽がデザインしたのは上半身は極力シンプルにし、パニエによるボリュームを抑えたAラインのドレスだ。

また、陽は新婦の顔が丸形なのを考慮し、胸元はハート型のものにして顔周りをスッキリと見せるようデザインした。


「前回のお打ち合わせでご提案しましたが、式は教会でと伺いましたので、雰囲気に合うよう色味はオフホワイトで落ち着かせました」

「はい、とっても素敵です。ありがとうございます」

「喜んでいただけて良かったです。橘、廣崎が来るまで微調整を進めておいてくれ」

「はい。では、新倉様、ドレスのサイズ感を確認していきますね」


陽に任された紬花は、新婦の纏うドレスに触れる。


(御子柴さんのデザインするドレスは本当に素敵)


クライアントの希望に寄り添い、スタイルに合わせ、三百六十度どこから見ても華やかでいて美しく着心地もいいと評判だ。

厳選された素材と様々なテクニックを駆使して作り上げたドレスは、花嫁を最高に輝かせてくれると確信させてくれる。

紬花は、陽の作るドレスを間近で見て、触れて、しっかりと勉強しながらサイズの調整を行った。