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向き合うこと5時間。
やっと仕事が終わったと思い、辺りを見回すと、どうやら中島係長しかいないようだった。
『中島係長、仕上げました!』
自信満々に中島係長へ持っていく。
「ありがとう。お疲れ様、大変だったでしょ。」
『いえいえ、そんなことは』
ありますとも。
「いやぁ、高梨さんはよく働いてくれるから助かるね。お礼になにか奢るよ。」
そう言いながらにやにやと笑っている
『え、あの今日はもう遅いですし…』
「あした遅番にしてあげるからさ。今日くらい飲みに行ってもいいじゃないか。それとも係長の誘いを、断るのか?」
遅番になっても帰りが遅くなるだけじゃねーか!
てか、これって典型的なパワハラなんじゃ…
『えっと…』
「飲みに行くだけだよ。」
上司だし、なによりあと1週間はこいつといっしょに仕事だ。
関係を崩すのは得策じゃないしな…
『わ、かりました』
こうして、私の地獄が始まった。

