あれからというもの、畑中係長は私と寺島くんの仲を疑っている。
にやにやと視線がむけられるのが辛い。
そして、女の子たちは望みがないと悟った子もいれば、楓ちゃんみたいにしぶとく惚れてる子もいるほど。
「高梨さん、これ寺島くんに渡してくれる?」
にやけながら資料を渡してくる畑中係長。
なんなんだ。
『え!?でも私まだ発注とか終わってないですよ?それに寺島くんがどこにいるかも…』
「発注は午後でも大丈夫よ。寺島くんは会議室にいるからこれだけ今日中に仕上げてって伝えてくれる?」
畑中係長、笑ってやがる!
絶対変な誤解してるし、何より面倒くさい…
『わかりました』
とりあえず反論するのも疲れるので届けに行くことにした。

