恋愛漫画に憧れちゃダメですか?



取り巻きの3人の先輩はいたたまれなかったのか去っていった。

が、楓ちゃんだけは残って泣きながら

「ごめんなさい…」

それだけ言って立ち尽くしている。

『えっと…』

どうするべきなんだ?

そうおもっていると、

「ほれっ」と畑中係長が寺島くんの背中を押す。

すると、寺島くんが

「あの、さっきは何も考えず無神経でしたよね。南さんは好意で言ってくれたのに、すみません。」

そういって頭を下げた。

どうやら、畑中係長に少し無神経じゃないのかとドヤされたようだ。

「え、あのいいんです。私の方こそ酷いことして、ごめんなさい。」

そういいながら頬を赤くしてる楓ちゃんは純粋な子やなーっと思わせる。

それじゃあっと言って、楓ちゃんも先輩たちを追いかけていった。

いやまって、これはなんか気まずくない?
なんか漫画的展開を繰り広げてこの気まずさは現実感極まりない。

「よく言ったよ、さすが私の部下だね。」

そう言って笑顔で私の肩を抱く畑中係長。

『は、はあ…』

「じゃ、私は先に戻るね」

あ!逃げたな!畑中係長ぉおおお!

気まずさに耐えきれなかったのか畑中係長は去っていく。

いやもっと気まずーっ

『えっとぉ〜』

「ははっ、少女漫画見たいだよね」

唐突に寺島くんは告げる

『え!?う、うん。そうだね』

なぜかビクッと反応してしまった私。

「いやぁ、なんかトラウマ思い出しそうだった。でも、ありがとう。おかげで吹っ切れたかも」

『ほ、ほんと?』

「んー、嘘。そう簡単には吹っ切れないかもだけど、高梨さんのおかげで楽になったかも。」

ふぅーっと息を吐いた寺島くんはどこかスッキリとしていた。

『そうか。ならよかった。私も空気読むことに疲れてて、ちょうどいい機会だったのかも』

「そうなんだ。でも、俺には凄い助けになったし、高梨さんみたいな人もいるんだなって思えたし。」

そう言って鼻を擦る寺島くんは照れていた。

『私みたいな人なんて沢山いるよ?』(腐女子とか)

「いないですよ。てか、そういう意味じゃない。」

ははっと笑いながら寺島くんも去っていった。









いやまってー!!!???

だから、1人でも気まずいから!!

まわり!周り人いるし!

もぉーーーっ



ーーーーーーーーとりあえず、第2章おわり。ー