ど、悪阻だから…。でも幸せだよ。」
「茉衣はえらいはずなのに頑張ってくれる。茉衣、愛してる。ずっと一緒にいような。」
「はい。」


結婚式。心配された茉衣の調子が良くて安堵。ただ、まだ心配なのは変わらない。
茉莉はおめかしして、かわいいワンピースに髪の毛ふわふわ、アゲハ蝶の髪飾り。
茉莉はハルカを抱いている。
純白のウエディングドレスに身を包んだ茉衣に、

「ママ、きれいだね。」

茉衣は微笑んで、

「茉莉もかわいいよ。ハルカ頼むね。」
「はい。」

そこへ、タキシード姿の遥紀が。

「パ…パパ!?」
「茉莉、かわいいなぁ。年が近くて、親子じゃなければ告白してたね☆」

ハルカの髪を撫でて、

「おとなしくしてるんだぞ。大好きなお姉サマに抱かれて、な?」

ハルカは遥紀を見てにこにこ笑う。

「かわいい☆」

遥紀はメロメロ。
沙衣夫婦と郁が入ってくる。

「わぁ、お姉ちゃんきれい。ねぇ、真治?」
「美しい…。」
「真治君…お世辞はいいのよ。」
「いえいえ、美しい。お義兄さんが羨ましい。私がもし、お義姉さんに沙衣より先に出会っていたら、同じ年ですから。好きになってもおかしくない。でも、横にこんなにかわいらしい妻がいますから。」

ラブラブ。

「お義兄さん、お義姉さん、茉莉ちゃん、写真撮りますよ。家族で写る写真はいいですよ?」

茉衣は、

「ありがとう、真治君。」

4人での写真。妊婦の茉衣は椅子に座って、横にハルカを抱いている茉莉が寄り添って、後ろに遥紀がいる。
もう一枚。茉衣は立って、遥紀と手を繋いでいる。二人の写真。茉衣と遥紀は見つめ合い、お互い照れる。


結婚式、
茉衣は、父に、手を引かれて、パージンロードを歩く。
美しい茉衣に、周りはどよめく。
後ろで花をまくのは、茉莉と麻紀と郁、(ハルカは遥紀の母親に抱かれている。)
そして、遥紀の仲間達は、

「…あの子がハルの子供…だよね。」
「うん。前にハルを追求したとき会った。似てるよな。」
「ハル似なんだ。そっくり。」
「サナにとって、ハルに似た娘が何よりもの幸せだったみたい。お互い、会えないまま想い続けていたし。」
「…本当サナキレイだよな。…いくら告っても、ハルしかいなかった。」