を知っていたし、ずっと思い続けてラジオの仕事をしているのも知っていた。だから成人式の時に、先の友人から、サナが…やめとこ。なんて意味深な事を言っていたんだ。」
「…茉莉を抱いて成人式出たから。遥紀が後なの聞いていたし、それに…みんなと話したかった。淡いピンクの振袖、ママが成人式くらい振袖着なさいと選んでくれた。みんな複雑そうに見てた。茉莉の父親が誰か知りたかったと思う。遥紀だと言ってた人もいた。気を遣って見ないふりしてた。茉莉が人見知りして泣いて、あやして。笑顔を見て、ほっとした時、茉莉の笑顔は遥紀そっくりだから数人は表情から気付いていたみたい。」
「…。」
「同窓会には二人出るつもりだ。茉衣は産後だから体調次第だけど。それで少し騙して、話そうと思ってる。明日は…もう考えている。」
「どうするのだ?」
「茉衣の体調を気遣う。全て話して負担をかけるのだけは避けたい。いつ生まれてもおかしくない状態。」
「…ああ、遥紀を信じるよ。」
「ありがとう、ナオト。」


ナオトは帰り、夜更けになり、茉莉も眠る
(遥紀に添い寝され)
茉衣と遥紀、
「茉衣…。」
「遥紀に任せます。」
「…茉衣に負担はかけられないよ。」

キス。

「ふふ、毎日キスだね。」
「本当はもっとしたいけど茉莉がヤキモチ妬いちゃうから。」
「茉莉はパパとママは仲が良い方がいいんじゃない?」
「じゃあお構いなく。」

ちゅっ

「ばか…。」


「Radio Christmas、まず、最初はDJサンタからのお話。…みんな見たのかなぁ、週刊誌。メッセージでたくさん質問されてる。写真撮られてしまった。…まさか狙われる存在だとは思いもしなかった。本当はリスナーに話したいけれど、彼女に負担をかけれない。妊娠していて、しかも臨月なんだ。今生まれてもおかしくない状態。だからこそ、今彼女に重荷を与えると、極めて安定している彼女と赤ちゃんが悪化してはならない。時が満ちれば必ず話します。ですから静かに見ていて欲しい。では…本題へ…」

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