クローバー

に、パパ、今日はさんたさんに会えるから楽しみなの。とお祈りするの。その頃は、パパが守ってくれるから、開けないで。と言っていたから。今から会う人がパパよ。遥紀なのよ。と思ってた。茉莉に会ってたでしょ?茉莉ね、帰って来るとにたにたしてて、どうしたの?と聞いても内緒と言うの。嬉しかったのよ。会えてないだろう時は寂しそう。素直なの。」

茉衣は遥紀の髪を撫でて、

「会ってたの知ったのは遥紀と住んでから。同じカオしてた。嬉しかったみたい。だから茉莉は遥紀の事好きよ。父親として認識してる。ね、

ちゅっ。

「茉衣…。」

「パパ。」
「茉衣、愛してる。」
「ほら、元気になってよ。」
「パパ。」

お腹すりすり。
蹴られる。

「う…元気なコだなあ。」
「でしょ?」

ちゅっ。

「ありがとう、茉衣。」


朝、茉莉が起きてくる。

「う…ん、おはよう。」

遥紀は、

「おはよう。」

と微笑む。

「パパ、おはよう。」

茉衣は、

「今日から学校ね。と微笑む。」


茉莉は学校へ。
束の間の遥紀と茉衣の二人きり。

「言うのね。」
「リスナーに報告しないとな。」
「大丈夫…?茉莉がいるのよ。遥紀のイメージが悪くなる。」
「茉衣に負担をかけてはいけない。時が満ちたら言う。それに、みんなに話してからだ。」
「…はい。」


「Radio Christmas、こんにちは、昨日入籍しました、なんてびっくり発言、オープニングからしてしまう、サンタがお送りします。そうです、入籍しました。彼女は一般の女性なので詳しく言えないのですが、年は、同じく30で、出会いは去年の終わりくらい。一目惚れで口説いてしまいました。この人とならずっと一緒にいれると思いました。…さて、告白もこれくらいにしましょう。全て話してしまいそうだ。」


茉莉が帰って来る。

「ただいま。」
「おかえりなさい。どうだった?」
「集団登校から驚かれっぱなし。クラスに入ってもみんな優しかった。」
「苗字は?」
「みんな真田の方が慣れてるから呼ばれるのはまだまだだね。」

「…茉莉、昨日パパに何言ったの?」
「え?」
「寂しそうなカオしてた。」
「何でいなくなったの?って言った。」