きよ。捨てないで、お願い!」

涙ぐむ。

「多恵子はオレが守る、責任とる。だからマサの言いなりになるな。…何で多恵子に最初構ったと思う?…かわいいと思った。同僚に手を出すつもりはなかったけど。ほっておけないくらいかわいい。手を出してはいけないという信念があって留めた。それに気付いたのは結婚後だけどさ。間違っていなかったと思ってる。な?」
「政治さぁん。」

政治は、

「多恵、抱くよ。」
「抱いて?」
「今日は手を抜かない。」
「構わないわ。」
「マサには渡さない。多恵をこうさせたマサは罪だ!」


「ああっ!!」

二人は抱き合う。
政治は多恵子を快楽に陥らせる。多恵子は政治に任せる。腕を肩に回し、甘い息を出す。政治は、

「その甘える所がかわいい。いじめたくなる。」
「いじめていいよ。…ああ!!」


朝、目覚める。
多恵子は政治にキスをする。

「ん…。」

政治は寝ぼけたふりをして舌を突く。

「ばか…。」


多恵子が支度をしていると、りほが起きてくる。

「おはよう。」
「…。」

りほは黙る。

「りほ、おはよう。」

政治は言うとりほは政治に抱き着き、

「パパ、ママとけんかしないで?何でママをがなるの?ねぇ!」
「心配してくれたのか?パパがママを嫌いになる訳ないよ。ママはパパのただ一人の奥さんだぞ。こんなにかわいい子供達がいるのにキライになれる?」

多恵子は、

「たまには言い合いもさせて?絆を強くしてるだけ。ね?」
「パパ、ママ…。」