クローバー


「え?」
生徒達が湧く。

「5か月目に入ったくらいだから少し出て来たかな?何だか不思議。お腹に子供がいるなんて。エコーで笑ったカオを見ると幸せ。」
「相手は〜?」
「聞きたい?」
「内緒。」


HR。政治のクラス。

「ほら、先生から報告あっただろ?サプライズ。」

政治が言うと、ある生徒は、

「先生は知ってたのですか?」

と聞く。政治は言おうとすると、

「旦那さんが知らない訳ないじゃない。」

多恵子が入って来る。

「紀平先生!?」

周りは驚く。

「た…多恵。」

政治もびっくり。多恵子は、

「来ちゃった。だぁれ?昨日旦那さんに手遅れって言ったの。聞いて笑っちゃった。旦那さんいじめちゃダメよ。シャイだけどちゃんと指輪してるんだから。ほらね。」

多恵子は政治の隠している左手を見せる。きらりと光る薬指の指輪。

「婚約してたの。ちょっと赤ちゃん早く作りすぎたかな?秋くらいに結婚式しようと計画してたけど来春くらいかな?入籍も7月くらいの予定だったけど来月に変更かな?ね?」
「う…うん。」
「みんな旦那さん浮気したら密告してね。だって私がお腹痛めてるのに浮気なんて卑怯だもの。」
「…あのなぁ、浮気しないって。」
「心配だよ。こんなにいい人なのに。」「もてないよ。家で説教だね。」

多恵子は生徒達に、

「これからは旦那さんに聞いてね。」

二人は幸いっぱい。


帰り、二人は一緒に帰る。

「ねぇ、今日、マタニティウェア見に行っていい?」
「行こうか。」


「これかわいいね。似合う?」
「似合うよ。」
「…まだ早いかなぁ?」
「そのうち大きくなるよ。」

多恵子は赤ちゃんのおもちゃを見つける。

「男の子かなぁ、女の子かなぁ?」
「どちらでもいいよ。多恵子の子供だ。」


ワンピース2着を買って、車の中。

キス。

「私からもするね。」

キス。


「そんな頃もあったね。」

政治は言う。遥紀は、

「ラブラブですね。赤ちゃんは3年連続だと、もう控えて下さい!と怒られました。」
「そういえば先生の元カレさんは?幼なじみなら近くに住んでいるはずですよね。」
「ああ、多恵子の元カレは多恵