クローバー

た?サエを襲ったよ。サエは真面目だからダメとか言ってたけどね。わかってるんだ、拒絶して倒して傷をつけるのは悲しくなるからサエはしないこと。テレパシーみたいなもので聞こえる。」

(ダメ…お兄ちゃん…ふりほどけない。ふりほどいてマサのきれいなカオに傷つけたら私には耐えられない。)

「だから簡単に襲えた。それから内緒で抱いている。」
「…。」
「だから、お義姉さんには体外受精を望む。」

政治は多恵子を抱いて、

「それは許さない。狂ってる。自分勝手だ。多恵子のカラダはやらない!」
「僕はお義姉さんの卵と子宮と10か月と10日という期間とその卵を作る期間が欲しいだけだ。」
「許さない!」
「兄さんは兄さんで作っていいんだよ。」
「子供を作ると簡単に言うけど、それは授かるものなんだ。子作りと言うけど、望んでもできない人もいればできる人もいる!マサは軽視しすぎだ。産む側の人に対して失礼だ!」

(手はあげない。それは暴力で解決するより説得したいから。政治の優しさ)


「弟さん達はどうしたのですか?」
「妹はその後結婚して、子供もいる。弟は独身だ。隣の家に住んでる。うちは住まいは違えど二世帯住宅だから。弟は、うちに5人も子供がいるから養子に欲しいと言っている。もしくは体外受精のどちらかと言っている。多恵子は怯えてる。子供はかわいいし、自分のカラダを弟のために使われるのだから。多恵子には本当にえらいところへ嫁がせてしまったと思う。」
「先生は犠牲に?」
「させないよ。私は多恵子を愛してる。守る。」
「妹さんの子供は…?」
「女の双子と下に男の双子だ。弟はかわいくないみたいだよ。他の男の子供だ。言わないだけで。弟は今でも妹を襲っているらしい。妹と二人で話したら泣いて言ってた。”どうしよう…拒めない。私は旦那を裏切ってる。”と。辛かったらいつでも呼びなさいと言ってある。多恵子と妹は二人で抱き合ってた。お互いの弟に対する悩みを知っているから。」
「そういえば先生の妊娠させた話。」
「聞きたい?」
「…。」
「12月に婚約して、学校に話したんだ。」


「末松先生と紀平先生が婚約!?」

周りの先生は驚く。

「…ごめんなさい、黙ってて。」
「いつから付き合ってたの?」
「…4年少し前からデス。」
「隠すな