クローバー

てしまう。
裏庭に茉衣を座らせて気持ちを話している遥紀。こっそり覗く。

「…お互い、好きなんだ…これは切なくて悲しい真実なんだ…風化させてはいけない。」


「だから話したんだ。裏庭の恋人。結末は知らなかった。ただ、高校に入った茉衣さんの短大中退話。…ただ別れをひきつっていただけだと思って悲観してた。茉衣さんは身ごもっていた。遥紀君と愛し合ったしるし。そして生まれた遥紀君そっくりの愛しい娘さん。」
「…。」
「石出君達に聞いた事を多恵子に話した時は二人して泣いたよ。」
「…それからの先生達は?」
「関係を度々持ちつつ、学校では同僚の一人としていた。朝は同僚。夜は彼氏ですから。多恵子が30を意識するころ、プロポーズしたんだ。」


「結婚して欲しい。」

多恵子は涙。

「はい…。」

抱き合う。

「いいの?」
「うん。」

キス。

多恵子は政治の膝に乗って、甘い目で見つめる。

「キスしちゃうぞ。」
「いいよ。」


「…そのまま押し倒さなくてもいいじゃない。」
「かわいいから。」
「…もう。」
「子供はたくさん欲しいね。」
「…私の体力が持たないわ。」


二人はお互いの両親に挨拶しに行く。
(前に紹介済)
両親も承諾する。多恵子の父親は、

「許したけれど、許したからと言って、入籍するまでは子供は作らないように。娘に対する気遣いを忘れないように。」
「わかりました…。」


政治の弟には、
(紹介した時は、うるさいので追い払った)

「彼女かわいいじゃん。何で前に見せてくれなかったわけ?」
「…うるさいから。」
「何か言うとでも思った?」
「…。」

弟は多恵子の腕にキスをして、

「よろしくね、お義姉さん。」

政治は、

「マサ!」

弟は、

「少しキスしただけじゃん。」
「それが悪い!」
「カラダ奪ってないからいいじゃん。」
「お前は…。」
「妹大好きな僕でも子供は好きだし。結婚できないだろ?僕の子供を産んでくれる人を探さないと。でもココロとカラダはあげない。」
「…あのなぁ。」
「アニキもわかるだろ?僕のしていることは近親相姦だ。双子の妹。身ごもる=処置だ。」
「…お前らまさか!?」
「キスだけだと思っ