しかし、運命は、幸せな3人を引き離そうとする。
息子が、連絡をあまりにもしないので、父は苛立っていた。
父は息子のマンションを訪れる。するともぬけの殻である。

「…どういう事だ?」

すると、

「隣の人は1か月程前に引越しました。」

「は?…聞いていない!」
「いきなりでしたから。逃げるように引っ越しましたから。」

父は、

「遥紀が裏切るなんて!」

苛立ち。
探そうとする。
仕事は変わっていない。つければ居場所をつかめる。
そう思った父は仕事帰りの遥紀をつける。遥紀は気付かない。茉衣の待つ家へ。


「おかえりなさい。」

茉衣は迎える。

「ただいま。」

キス。

父は遥紀と茉衣のキスシーンを見てしまう。

「…あの女!?」

憎しみ。

「あの女から息子を連れ戻す!憎い、よりによって復縁など…。これは裏切り行為。ズタズタにして別れさせて、もう二度と会わないようにさせる。目を覚まさせる。」

そうしていると、エレベーターから、茉莉がおりてくる。
部屋に着くと。

「ただいまぁ!」

遥紀は出てくる。

「おかえり、茉莉。」

茉莉は、

「ただいま、パパ。」

抱き着く。見つめ合って。遥紀は茉莉にほお擦りする。

父は怒り狂う。

「あの女!子供まで!?…しかもいい度胸している。パパなんて馴らして…許さない。」


しばらくすると、茉莉と茉衣と遥紀が仲良く出てくる。父はつける。

「今日は何にする?」

茉衣は聞く。
茉莉は、

「何でもいいよ。ママの料理おいしいもん。」

茉衣は、

「茉莉、嬉しい〜。」

ぎゅっ。
抱きしめて。

「じゃあ、ふわふわのオムライスでも作ろっかなぁ。」
「ママのオムライス大好き☆」

遥紀はくすくす笑い、

「かわいい。」

茉莉は真剣な顔をして、

「ママ、…私ね、弟か妹が欲しいな。」

遥紀と茉衣は見つめ合う。

「…そうね。いずれ、茉莉にはお姉さんになって欲しい。茉莉に、きょうだいのよさを知って欲しいわ。」
「子供は授かりものだから。欲しいよ。パパも家族たくさん。みんなで仲良く、手を繋いで。」
「赤ちゃんか…欲しいね。茉莉のために。